位牌の選び方と宗派

2024.02.20
コラム

仏教宗派によって、葬儀についてのマナーなどに異なる慣習があるため

位牌の選び方にも決まりがあるように思われがちですが、基本的には自由な選択が許されています。

 

 

例外的に、浄土真宗では位牌を用いないことが一般的です。

この宗派では、人は亡くなった瞬間から成仏が約束されていると考えられているからです。

そのため、四十九日法要がなく、他の宗派では行われる位牌の魂入れ(御霊移し)も、浄土真宗では行われません。

 

代わりに、故人を偲ぶために法名軸や過去帳が利用されます。

法名軸は金襴や緞子でできた掛軸で、故人の法名や霊位が記され、仏壇に掲げられます。

 

宗派による位牌の違いはありませんが、位牌に戒名を入れる際は、宗派によって異なります。

浄土真宗では「法名」と「釈号」、真言宗では「ア字の梵字」、日蓮宗では「日号」が用いられます。

戒名や日号には宗派ごとに異なる意味合いがあり、それが位牌に刻まれます。

 

最近では位牌や仏壇もモダンなデザインが増え、宗派にとらわれずライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

 

故人のイメージや家庭の雰囲気に合わせ、心からの思いを込めて選ぶことが大切です。