位牌分けとは?
2023.09.26
コラム
戦前までは財産を相続する者(主に長男であり本家)がお仏壇やお位牌を相続しましたが、現代社会では相続を受ける子供が等しく親やご先祖の供養を行う時代になりました。
そのことから、例えば自分の父親、母親を亡くした時に子供たちがそろってお位牌をお祀りすることを「位牌分け」と呼んでいます。
お位牌は故人様への最後の贈り物ですが、お位牌を祀りご供養をすることが大切な方を失ったこころを癒し穏やかにしてくれることにもつながります。「位牌分け」という形で同じお位牌を複数作り、それぞれの暮らしの中でご供養をすることができます。
また、嫁ぎ先で実家のお位牌を祀りたい、ご両親のお位牌を祀りたいという方も多いと思います。
その時には、お寺様や嫁ぎ先の考え方で大きく事情が異なり、明確な答えを出すことが難しいと思います。
伝統的な家制度の中で考えると難しいことですが、「両家のご先祖様がケンカする」「何か悪いことが起きる」ということはありません。両家のご先祖様があったからこそ二人が出会えたのですから、両家のご先祖様を同様にご供養することが道理というものでしょう。大切なのは、ご供養をする気持ちだと思います。