三具足「香炉」の意味
2024.11.02
コラム
位牌と同様、仏壇に欠かせないもの
「三具足(みつぐそく)」とは
仏教において故人を供養するために使用される3つの仏具
「香炉(こうろ)」「燭台(しょくだい)」「花立(はなたて)」を指す総称です。
この三具足は、枕飾りから仏壇に至るまで、ほぼすべての供養の場面で使用され
仏教の供養において非常に重要な役割を果たしています。
三具足のうちのひとつ、「香炉」は、火を灯した線香を立て、香りを発散させるための器であり
仏教における供養において非常に重要な役割を果たします。
線香を焚くことは、故人に対する最大の供養とされ、その意味はさまざまです。
まず、線香の香りは故人が迷わずに浄土へ向かうための道しるべになると言われています。
また、仏教の教えでは亡くなった後、故人は香りを食べると考えられており
線香の香りを供えることは故人への供養そのものなのです。
かつてはご遺体の腐敗臭を紛らわせるためにお香が使われることもありました。
現在では、腐敗臭を防ぐ目的はほとんどなくなりましたが
香を焚くという行為そのものが今も供養の一環として残り続けています。
特に仏教では、故人への想いを込めた供養として、お香を焚くことが最も大切な儀式とされています。