三具足「燭台」の意味

2024.11.02
コラム

 

 

位牌と同様、仏壇に欠かせないもの
「三具足(みつぐそく)」とは

仏教において故人を供養するために使用される3つの仏具
「香炉(こうろ)」「燭台(しょくだい)」「花立(はなたて)」を指す総称です。

 

 

この三具足は、枕飾りから仏壇に至るまで、ほぼすべての供養の場面で使用され
仏教の供養において非常に重要な役割を果たしています。

 

三具足のうちのひとつ「燭台(ろうそく立て)」は
その名の通り、ろうそくを立てるための台であり、仏壇などに供えられます。

ろうそくは、仏様の慈悲や知恵を象徴するもので、暗闇を照らす存在とされ
仏教において重要な役割を果たします。

また、ろうそくの火は、穢れを祓い、煩悩を浄化する力があるとも考えられており
仏壇でのろうそくの灯火は心を清め、仏様との繋がりを感じさせるものとされています。

さらに、ろうそくの炎は、ご先祖様が極楽浄土とこの世を行き来する際の目印になるとも信じられています。

こうした象徴的な意味合いから、燭台は仏壇の中で欠かせない仏具となっています。

燭台に使用される材質としては、真鍮(しんちゅう)製のものが最も一般的です。

 

 

燭台のデザインには特に厳格な決まりがないため、仏壇に合ったデザインを選ぶことが良いでしょう。

また、宗派や地域ごとの慣習に基づいて選ぶこともあります。

たとえば、浄土真宗では、仏具の色やデザインに違いが見られます。

「西系」と呼ばれる本願寺派では、黒い仏具が主流であるのに対し
「東系」と呼ばれる大谷派では、金色の仏具がよく用いられます。

特に東系では、千年万年を生きると言われる鶴や亀などを意匠に取り入れた華やかな燭台も見られます。

このような宗教による違いなど、覚えることが難しいという場合には
仏具店などに相談してみることも良いでしょう。